実はゲーム作りは幼いころからの夢だった。
私にちりんには6歳離れた兄がいる。
幼少期、まだ幼かった私は兄がいつも遊んでいたファミリーコンピューターというスーパーマシンにあこがれを抱いた。
兄の持っていたソフトは遊ばせてもらえなかったので、自分専用のソフトをおねだりして買ってもらった。
どうしてそれになったのかは覚えていないのだが、はじめて買ってもらったソフトは「クルクルランド」というソフトだった。
クルクルランドは風船が超音波でウニを砂にして潰しながら隠されたコインを全て集めるというもの。
よく考えてみたら意味がわからないが、とにかく一心不乱にプレイした。
私がゲームの虜になるのは時間がかからなかった。
ゲーム好きは中学校、高校になっても収まることはなかった。
むしろ悪化した。
いつしか自分でゲームを作ってみたいという気持ちになった。
私は高校生の入学祝でパーソナルコンピューターというものを買ってもらった。
当時、ウインドウズ95が発売されて話題になったばかりのもの。
購入動機はパソコンゲームがしたい!というものだった。
富士通のFM-Vというマシンを買ってもらったのだが、初めてのパソコン。
右も左もわからない。
とりあえずゲームをしたくて、トラブルシューティングというシューティングゲームのようなものを見つけたが、出てくるのは文字ばかりでゲームが全然はじまらない。
本当にそんなレベルではじめたパソコンだったが、しばらくして私はとんでもないツールに出会った。
プログラミング不要でゲームが作れる、いわゆるオーサリングソフトと呼ばれるもので、
「クリックアンドプレイ」という、視覚的にゲームが作れてしまうものすごいツールだった。
すぐに購入し、いろんなゲームを作ってはパソコン雑誌に投稿した。(もちろん採用されることはなかった)
高校時代からそんなことをしていたが、なんのスキルもない私には壁のようなものを感じてしまい、ゲームを作るという夢は一度終わることになった。
続く